やはり紫外線は人の肌同様に塗装にも悪影響がある

 ボディカラーというのは、クルマやそのオーナーの個性を表現する重要なポイントだ。もちろん自由に好みで選べばいいのだが、美しさを長持ちさせるには、色によって特性というか気をつけないといけないポイントがある。昨今は複雑な色味も増えてきてひとくくりにできないこともあったりするが、基本的な話として整理してみた。

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1)キズが目立つ色

 キズが目立つのは黒や濃紺、赤のような、濃い色。とくに細かいスリ傷や洗車キズなどが付くと白く見えるものは目立ってしまう。逆に目立たないのは白などの明るい色となる。

色の濃いクルマ

2)洗車などの手入れが楽な色

 水アカが目立たないという点では濃色のほうがいいが、すでに紹介したようにキズが目立ちやすいので洗車時は気を使う。明るいブルーやシルバーなどの中間色が有利になる。

シルバーカラーのクルマ

3)屋外駐車する場合

 キズは付きやすいし、雨による水アカが目立ちやすいので、屋外駐車というのは基本的にボディカラーを問わず厳しい。太陽光、つまり紫外線による劣化という点では、光りを跳ね返すシルバーなど、明るいものが有利だ。また炎天下でボディ自体が熱を持ってしまうという点でも明るいものがよく、黒などの濃いのは不利。ちなみにプリウスに採用されている緑は、その名も「サーモテクトライムグリーン」と呼ばれ、世界初の遮熱機能を持つボディカラーである。

プリウスのグリーン

4)色あせしにくいのは?

 こちらも屋外駐車と同じようなポイントになるが、色あせ=紫外線の影響を受けやすいボディカラーとなる。ただ、赤については特性的に紫外線によって一番退色しやすい色なので、駐車環境などによっては避けたほうがいいかもしれない。

赤いボディカラーのシビックタイプR

補修代金が高くなる色なども多く存在する

5)リセールが悪い色

 最近では色のバリエーションも増えたし、ユーザーの好みも多様化しているので一概には言えなくなっている。だが、以前であれば赤は下取りが安くなると言われ、まったく同程度で比較すると赤というだけで、10万円ぐらいの差が付くといわれたものだ。

赤いヤリス

6)補修がしにくい色

 補修がしにくい色というのは、色合わせがしにくいということになる。色を作る際はメーカーからの指定によって調色するが、実際は退色しているので現物合わせで修正していく必要がある。その際に合わせにくいのが中間色で、メタリックやパールは塗る際にも未補修部分との差が出やすい。またマツダ車のソウルレッドなどのキャンディ塗装と呼ばれるものも、塗装段階で合わせにくい色となる。補修時の請求を見てビックリということもあったりする可能性も……。

マツダのソウルレッド

7)大きく見える色

 洋服でも膨張色や収縮色があって、体型に合わせて選んだりするが、クルマも同様で中間色のほうが大きく見えて、濃いはっきりとした色のほうが小さく見える。理由は境目がクッキリするかどうかによるもので、クルマを選ぶ際も全体のデザインも含めて色を選ぶといい。

白とグレーのボディカラーの違い

8)事故に遭いやすい色

 海外の大学の研究によると、明るい色は事故に遭う確率が低くて、濃い色は高いという結果が出ている。目立ちやすければ発見も早くなるので、当たり前ではあるのだが、実際にトンネル内で無灯火だと黒などはもちろん見えにくいし、暗いところでは黒ずんで見える赤も同様だ。また先に紹介した膨張色と収縮色も事故に関係していて、それぞれ進出色と後退色という言葉もあるほど。つまり近くにいるのか、遠くにいるのか錯覚しやすく、交差点内での右直などの事故につながる確率は高いとされている。

トンネル内の走行イメージ

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